角膜という組織は、眼球の前側 3 分の 1 を覆っている組織です。眼球に入る光は全て角膜
を通過するように透明な組織です。角膜は眼球の最表層を担っていますので、いろいろな形の
キズが起こります。ヒトの身体の皮膚がすりむけたように、角膜の表面が面状に傷ついた場合
を「角膜びらん」と呼び、代表的な角膜病変です。重症度は、角膜びらんとなってしまった面
積によるので、範囲が大きい程重症です。

重症度は、角膜びらんとなってしまった面
積によるので、範囲が大きい程重症です。薬剤障害などで広範囲に生じると、痛みも強く 1〜
2 日では楽になりません。異物が残っていなくても、角膜びらんが残っているとあたかも異物
が残っているかのようにゴロゴロしたり、強い痛みを感じたりします。

痛みや流涙が強い場合には点眼するよりも、眼軟膏を入れて常時眼帯をしていることで痛みが和らぐことも多いです。また、痛みに対しては、眼帯の上から保冷剤を当てておくなど、冷やしておくと軽快します。逆にサウナに入ったり激しい運動をして体温が上がったり、飲酒をしたりすると強い痛みが生じます。お気をつけください。