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症例詳細

No.117  半盲って何ですか(脳梗塞で見えにくいです)

元々緑内障で通院していた75歳の母親のことです。先日、脳梗塞と言われ入院しました。そちらの方は少し話しにくい以外は手足の麻痺もあまりなく退院できました。

緑内障の目薬も続けていたのですが、右側が何か見えにくいと言い出し、眼科で診てもらうと脳梗塞のせいで見えにくい部分があるとのことです。緑内障が悪くなったのではないということでした。どうすれば良いでしょうか。(42歳 女性)

恐らく右側同名半盲(はんもう)と思います。左側の大脳半球に脳梗塞があると推測されます。眼から入った情報は、電気刺激となり視神経を通って最終的には後頭葉(脳の後ろの方)まで運ばれ認識されます。

この伝道路を視路(しろ)と言います。右眼も左眼もとらえた情報は半分が反対側の後頭葉へ、残りの半分が同側の後頭葉へ運ばれます。患者さんの場合には左側の梗塞を起こした部分の脳を通過する情報として、左眼の鼻側の視野の情報と右眼の耳側の視野の情報がうまく伝わらずに、どちらの眼も右側半分が見えないということになります。

この状態を右側同名半盲と呼びます。脳梗塞や脳腫瘍など、視路を障害するところがあるとそれに応じて見えない部分がさまざまに現れます。どちらの眼も鼻側が見えない両鼻側半盲や両眼とも耳側が見えない両耳側半盲という状態や、同側の四分の一の視野が欠損する同名四半盲という状態もあります。

脳神経は再生しないため半盲が治るのは難しいと思いますが、緑内障による視野障害と合わせて、どの辺りが見えにくいかをよく理解することが必要です。残された視野を上手に使うことがとても大切です。

2017年02月