症例詳細
No.103 メガネを購入するときの注意点
74歳になる母のメガネのことです。今までは老眼鏡を近くのものを見る時に使っていただけでしたが、最近目が見えにくいというので近所の眼科を受診したところ遠視と言われてメガネの処方箋をもらいました。その処方箋を持ってメガネ屋さんでメガネを作ったのですが、遠近両用のメガネを勧められ、購入しました。
掛けさせたところ怖くて歩けないそうです。どうも眼科では遠用単独のメガネの処方箋だったらしいものを、メガネ屋さんとのお話の中で近くも見えた方がいいということになって遠近両用を作ってしまったのです。どうしたら良いでしょうか? (49歳息子)
中年以降に判明した遠視に対して、遠近両用メガネを使うことは可能です。しかし、70歳を過ぎてから初めて遠近両用メガネをかけるのは少し難しいです。眼科医の先生が言われたように、遠用単独のメガネを常用させるべきと思います。
もう一度眼科の先生に出来上がったメガネを見てもらい、ご相談された上でメガネを作り直すのがよいと思います。処方箋とは違ったメガネであれば、無料で作り変えてくれるはずです。
処方箋とは違うメガネを作る場合には、処方してくれた眼科の先生に相談してからがよいです。本来は遠視であるにもかかわらず、中年になって老眼鏡(近用メガネ)だけを作るのは間違いです。正視やごく軽い近視の方は老眼鏡が生まれて初めてのメガネということがありえますが、それ以外の方は、まずはじめに遠くがよく見えるメガネを作ることです。
その後に近くを見るためのメガネ(老眼鏡)、3番目が遠近両用メガネ、という順に作りましょう。その3つのメガネを使いこなせるようになったら、中近や近々といった手元の視界が広いメガネを作るのがよいです。
2015年12月