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症例詳細

No.82  黄斑(おうはん)変性(へんせい)

先日、私の母が白内障の手術をすることになったのですが、「黄斑変性」がありそうなので視力回復が思わしくない可能性があるといわれました。「黄斑変性」って何でしょうか。どうして手術をしても視力が出ない可能性があるのでしょうか。教えてください。

白内障手術をしないほうがよいのでしょうか?やっても視力が出なければやらないほうがよいのではないかと思ってしまうのですが。手術は1か月以上先のことなので、断ってはいけないでしょうか。(40歳女性)

すべてのものを見る場合、光が最終的に黄斑に集まって像をとらえています。眼球の中では非常に重要な場所と言えます。「黄斑変性」という名前は、この黄斑に何らかの変性所見がある場合に用います。最近話題の「加齢黄斑変性症」や糖尿病網膜症などの眼底に出血する病気、黄斑円孔(この携帯サイト原稿No.48参照)、網膜上膜(携帯サイト原稿No.33参照)、中心性漿液性網脈絡膜症(携帯サイト原稿No.61参照)あるいは続発性に生じた黄斑浮腫など、色々な病気の後の状態であることが多いです。

これらの病気で黄斑部分が障害されて視細胞が傷んでしまうと、光を十分にとらえることができません。白内障の手術をして網膜に光が十分に届くことになったとしても、黄斑の機能が衰えてしまっているとよく見えないことになってしまいます。

また、加齢黄斑変性や何らかの疾患によって生じた黄斑浮腫などは、眼の手術をすることによって悪化する危険があります。現状は、白内障のために医師側も患者さんの黄斑の機能を100%診断できていませんが、どのような状態が推測されて、白内障を手術することでどのような影響が考えられるのかを、主治医に詳しく聞いてみてください。

眼底の病気を診断したり治療したりするためには、悪化する可能性があっても白内障手術を優先させる必要があることもあります。また、白内障手術をすることが特に影響しないような黄斑部の状態もあり得ます。まずは、黄斑変性について詳しくお話を聞いてみてから、手術するべきかどうかを決定するのがよいと思います。

2014年03月