症例詳細
No.74 アンチ・エイジング
老人性白内障と言われ数年来近くの眼科に通っているのですが、黄斑変性があると指摘されました。まだ発病前のようなのですが、眼科の先生からアンチ・エイジングのことを聞きました。眼科の先生から生活指導をされることは初めてで、少し驚きました。甘いものが好きで少し太っているのですが、糖尿病ではありません。
食べ過ぎが良くないということはよくわかるのですが、白いご飯が大好きです。おかずはなるべく少なくして好物のご飯も減らし気味にしています。それだけではだめでしょうか?運動しろとも言われたのですが、小さいころからの運動音痴で好きではありません。また、少し神経質なところがあるのですが、それもよくないというお話でした。何に気をつければよいのでしょうか。(58歳、女性)
アンチ・エイジングは、端的には年を取らないようにすることですが、老化によって起こりやすい病気を未然に防ぐ効果があり、近年日本でも抗加齢医学会が発足され目覚ましい進歩を遂げている分野です。眼科では白内障や加齢性黄斑変性などに効果が期待されるほか、ドライアイが治ったという報告もされています。
アンチ・エイジングの3つの基本は、まず腹八分目です。カロリーが多すぎると老化が進みます。どちらかというとおかずは多種類のものを通常量、特に野菜は多く食べてください。炭水化物であるご飯やパン・麺類は少なめにするとよいですが、中でも血糖を急激にあげる作用の強いご飯はより少なくした方が良いと思います。
次に、適度な運動が大切です。早歩きするだけで構いません。ゆっくりとした散歩ではなく汗が出るほどなるべく早く歩く方が運動になります。1週間に2~3回20分程度で良いので汗をかくぐらい歩いてください。何かスポーツをしなくてはいけないわけではありません。脚が悪い場合にはプール歩行をお勧めします。
3番目に重要なのは、笑顔です。絶えずしかめ面をしていると早死にするという報告があります。この3つを実践すれば立派にアンチ・エイジングです。黄斑変性にもなりにくくなると思います。黄斑変性に限っては、ルテインが含まれたサプリメントの効果が証明されていますのでお試しになることをお勧めします。
2013年07月