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症例詳細

No.42  涙点プラグって何?

ドライアイで通院しています。目薬をもらってさしていますが、シパシパして充血しますし、乾燥して時にはゴロゴロします。涙点プラグというものを勧められました。

どの様なものなのでしょうか。ネットで検索すると液体のものもあるようなのですが、どのように違うのでしょうか。ずっといれっぱなしでも良いのでしょうか。(28歳女性)

私たちの涙は、まぶたの上のほうで作られて、目の表面を潤したのちに瞼の内側にある涙点という小さい穴を通って、鼻の奥に流れていきます。涙点は、瞼の内側の上下に一つずつ 両側にありますから合計4か所あります。涙点プラグは文字通り、この涙点に差し込むプラグ、つまりシリコンで出来た詰めものです。

ドライアイの患者さんに対する治療方法の一つで、 涙の排出口である涙点をプラグで閉鎖することにより、涙を多く眼表面に保持しようとの意図で行われます。目薬や日常生活の対策でも改善しにくいドライアイの患者さんでは、 試してみる価値があります。重症のドライアイでない場合には、通常上の涙点か下の涙点のどちらか一方のみに挿入します。片眼のみに挿入することもよくあります。

ただしその適応は 症状だけで決めるものではなく、主治医の判断によります。適正な位置に挿入できたとしても、その後も管理が必要なものです。プラグを入れればドライアイが治って、 なんら放置しておけばよいというものではありません。プラグがしろめやくろめにあたって異物感を感じたり、涙があふれやすくなったりすることもあります。汚れてきて感染のもとに なったり、涙点が変形してしまったりすることも稀にはあります。

プラグを入れると涙も溜まりますが、老廃物なども溜まりやすくなりますので、涙液タイプの目薬をたっぷりつけて 時々眼にたまったものを洗ってあげるような感じでケアするのがよいでしょう。液体のものというのは、液体コラーゲンプラグと言われ、涙点以降の排水口である涙小管というくだに 液体を注入します。これについては、いずれ詳しくお答えする事にします。どちらにしましても挿入後も定期的な通院が必要となります。